Foomin Paradise (読書ブログ)

経済や歴史、フィクションを中心に読んでいます。500冊までもう少し。

2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

塩見 直紀 『半農半Xという生き方』

「半農半X」というキーワードを提唱して活動している塩野さんの2003年の単行本を新書化。この機会に本屋に購入しました。 ・「半農半X」とはなにか? ⇒「小さな暮らし」と「充実感ある使命」。 最低限食べていけるだけの主食や野菜を栽培しつつ、残りの時間…

小林 多喜二 『蟹工船/一九二八・三・一五』

いま『蟹工船』が再度ブームになっているらしい。ニュースによれば、新潮文庫版は2008年上半期になんと40万部を増刷。「言われてみれば、まだちゃんと読んでないなあ」と思い岩波文庫版を購入。 劣悪な環境に押し込まれ、来る日も来る日も極寒の海で蟹を取り…

箭内 昇 『メガバンクの誤算 銀行復活は可能か』

もと長銀(日本長期信用銀行)の役員・箭内さんによって書かれた、2002年当時の日本の大手銀行のウィークポイントについて分析した新書。 タイトルにあるメガバンクのみならず、批判の対象は銀行業界の対異質そのものにも向かいます。2002年から現在までの6…

R・A・ハイフェッツ、M・リンスキー 『最前線のリーダーシップ』

ハーバード大学院ケネディスクールの人気教授が、リーダーシップの実践技術について分析した教科書を当時の日本の留学生が翻訳した本。元大臣の竹中平蔵先生が監訳。 翻訳者のなかに自分の会社出身の方が居り(いま経営コンサルタント)、その方と知り合いの…

鈴木 央 『ライジングインパクト』

2002年まで週間少年ジャンプ誌上で連載された、東北に育った天才少年ゴルファー・ガウェインの成長をたどったマンガ。マンガ喫茶で見つけ、あれよあれよという間に全巻読了。 連載当時も面白いと思って読んでましたが、今回まとめ読みして、全体の構成のうま…

横山 秀夫 『半落ち』

映画化もされた横山秀夫さんのベストセラー小説。 本屋でふと手に取り、さくっと読了。 アルツハイマーの妻を手にかけた嘱託殺人の犯人、梶聡一郎。殺害方法や動機については「落ち」た ものの、事件後に自首にいたるまでの空白の「2日間」が謎に包まれた「…

伊集院 静 『アフリカの王』

ケニア南西・マサイマラ国立保護区の丘の上に、ホテルを建てる― 実在のホテル「ムパタ・サファリ・クラブ」 http://www.mpata.com/japanese/index.html と、それを建てた一人の日本人を題材にした伊集院さんの小説。 ケニア在住歴のある会社の先輩に借りて読…

遠藤 周作 『深い河』

遠藤周作氏のベストセラー小説。人間の死を淡々と受け入れるガンジス河のほとり・ヒンズー教の聖地ヴァラナシを舞台に、それぞれの過去を背負った日本人の思いが交錯します。 いちばん印象的なのは、ミッション系の大学に通いキリスト教を信仰しながら、その…

廣瀬 陽子 『コーカサス 国際関係の十字路』

コーカサス地域(カスピ海と黒海に挟まれたユーラシア大陸のど真ん中)研究で知られる研究者・廣瀬先生の新刊。一般向けの新書とあって、帯にあるとおり「日本人がいちばん知らない地域で、今なにが起きているのか」、とくに民族紛争、天然資源、対外関係(…

エズラ・F・ヴォーゲル 『アジア四小龍 いかにして今日を築いたか』

『ジャパン・アズ・ナンバーワン』の著者、ハーバード大学教授(当時)による東アジア新興国(シンガポール、香港、韓国、台湾)の工業化プロセスについての分析。1991年の出版からはや17年が経過しましたが、今読んでみてもやはり興味深い内容となっていま…

山田 真哉 『食い逃げされてもバイトは雇うな』 『「食い逃げされてもバイトは雇うな」なんて大間違い』

「分かりやすい会計本」で有名な山田さんによるベストセラー、上・下巻の新書。会社の先輩から借りて読了。 正直あまり上・下に分けて出版する理由が分からず、「一つにまとめれば良いじゃん!」と思ってしまいましたが 笑、ともかく、この本の狙いである「…

落合 博実 『徴税権力 国税庁の研究』

もと朝日新聞編集委員・落合さんによる国税庁の内実に迫るドキュメント。門外不出のマル秘資料をはじめ、現役時代の豊富な対国税庁の取材経験に基づいて構成されています。 以前からタイトルだけは知っていた本なのですが、最近仕事で国税庁の方々とお付き合…

永井 隆 『人事と出世の方程式』

産業界に詳しいジャーナリスト・永井さんによる新刊。揺れ動く近年の「企業の昇進人事」の様子を描くドキュメント。 「日本企業の成果主義・終身雇用が崩れてからも、変わっていない人事システムがある。それは昇進昇格に関するシステムだ」、というパートに…

マハトマ・ガンジー 『ガンジー自伝』

あまりにも有名なインドの思想家・政治家、マハトマ・ガンジーによる自伝。ガンジーが生前に自ら「自伝」として執筆した二冊の本『自叙伝』『南アフリカにおける非服従運動』をまとめた英語版を邦訳。 以前から気になっていたガンジーの思想の深遠を探るべく…

統合リスク管理研究会 『銀行員のための統合リスク管理入門』

金融機関のリスク管理について勉強中。というわけでアマゾンで古書を購入。少々古いですが、あくまで概念を勉強するための入門書、ということで。 ・統合リスク管理とは何か? ⇒これまで一部の部門・分野でしか発達してこなかったリスク管理の取り組みを金融…

坪井 善明 『ヴェトナム新時代  「豊かさ」への模索』

ベトナム研究で知られる坪井さんの新刊。コンパクトな新書のなかに、ベトナム戦争の傷跡、ホーチミン再考、市場経済改革・一党独裁制の課題、少数民族の問題、日越関係の展望など、密度の濃い情報が詰まっています。 昨年度に公私にわたって2度も訪れたベト…

稲垣 理一郎、村田 雄介 『アイシールド21』

連載6周年を迎えた『週刊少年ジャンプ』連載のアメフト漫画。「アメフトのルールを知らなくてもなんとなく分かる」が評判だそうですが 笑、例にもれず自分も最近はまってます。先週末も漫画喫茶で全巻読み直してしまいました。 連載当初は個性的なキャラク…

瀧井 宏臣 『農のある人生 ベランダ農園から定年帰農まで』

早稲田、NHKを経てルポライター。瀧井さんによる現代人のための「農業のある」人生の指南。各地の取り組みを描きます。 ・農業へのかかわり方にはどのようなものがあるか? ⇒ベランダ農園、農業体験農園、山岳地域のクラインガルテン、週末農民、「半農半X」…

松本 仁一 『アフリカ・レポート -壊れる国、生きる人々』

『アフリカで寝る』『アフリカを食べる』『カラシニコフ』などの著作で知られるもと朝日新聞記者・松本さんの新刊。南ア、ジンバブエ、日本の歌舞伎町!などを取材してまとめたアフリカの現状を描くドキュメント。 松本さんは、ジンバブエや南アらのアフリカ…