Foomin Paradise (読書ブログ)

経済や歴史、フィクションを中心に読んでいます。500冊までもう少し。

2014-06-01から1ヶ月間の記事一覧

クライブ・ポンティング 『緑の世界史』

英国の歴史学者・ポンティング氏が、文明の起こりから現代に至る人類史を、自然環境や資源エネルギーの利用など「環境」の視点から解説する本。 本書は、かつて高度な祭祀文明を築きながら森林破壊によって衰退したイースター島についての挿話から始まる。お…

ジャレド・ダイアモンド 『文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの』

文明の「発展」要因を紐解いた『銃・病原菌・鉄 1万3000年にわたる人類史の謎』で知られるダイアモンド氏が、今度は文明の「滅亡」要因を分析する本。 ダイアモンド氏は、過去に起こった文明崩壊の要因として、①保有する自然環境・資源の脆弱性、②気候変動に…

ジャレド・ダイアモンド 『銃・病原菌・鉄 1万3000年にわたる人類史の謎』

生理学と進化生物学、生物地理学を研究するUCLAのダイアモンド教授が、人類史の発展が大陸間で異なる経路をたどってきた理由を分析する本。 ダイアモンド氏は、冒頭の命題に対する答えを、民族間の生物学的差異に帰する通説ではなく、あくまで地理環境的な要…

粟屋 憲太郎 ほか 『戦争責任・戦後責任 日本とドイツはどう違うか』

立教大学教授(当時)の粟屋氏らのグループが、異なる経緯を辿った日本とドイツが、それぞれ戦争責任をどう自覚し果たしてきたか、被害者への謝罪や補償をどう行ってきたか、両者の比較を通じて検証する本。 アジア諸国に対する日本の戦争責任は、もっぱら(…

永野 慎一郎、近藤 正臣 『日本の戦後賠償 アジア経済協力の出発』

大東文化大学の永野教授らの研究グループが、日本のアジア諸国への戦後賠償がどのように行われたか、賠償を含む経済協力がどのようにこれらの国々の経済発展に貢献したか、被賠償国ごとの事例を分析する本。 戦後日本の連合国に対する初期の賠償は、在外資産…