2011-02-01から1ヶ月間の記事一覧
個人の自己啓発に関するドラッカーの論文や著作の妙訳を集めた自選集。同様のシリーズでマネジメントと社会についての著作を選んだものがある。巷の書店に自己啓発本は数あれど、そのほとんどはドラッカーが本書で述べたことの焼き直しと言っていい。社会に…
日本政策投資銀行で地域振興に長年携わってきた藻谷氏が、各地での講演内容をもとに書き下ろした新書。「内需が拡大しないのは不景気のせいだ」という俗説を廃し、経済に本当の意味で影響を与えるのは生産年齢人口(現役世代の数)であると主張する。 日本の…
2010年秋に刊行された前外務事務次官による本書、日本ではベストセラーになっている。民主党政権の外交失策ぶりを眼にして、外交において求められる知恵と戦術は何か、改めて外交のプロたる外交官の言葉が求められているのかもしれない。 まだ顧問として外務…
桜美林大学のアドミニストレーション課程の通信課程用テキストとして執筆された、英、仏、独、米の大学の歴史を紹介する新書。これらの国々の大学制度と経緯がコンパクトにまとまっており、大学職員のみならず、欧米への留学・就労を考える人にとっても参考…
福祉大国として知られる北欧の雄・スウェーデン駐在の高岡公使が、スウェーデン人とその社会・経済・外交について満遍なく解説した好著。同氏は2008年から同国に駐在されているそうだが、2年間で駐在先の国についてこれだけの論考をまとめられるかどうか、海…
元世界銀行副総裁の西水氏が、借入国の指導者や市井の人々とのやり取りを中心に、在職中の経験を綴ったエッセイ。「国づくりは人づくり。その人づくりの要は、人間誰にでもあるリーダーシップ精神を引き出し、開花することに尽きる」と言っている。 西水氏の…
もと毎日新聞パリ支局の西川氏が、エリゼ宮(フランス大統領官邸)の宴を通じて、フランス外交の舞台裏に迫ったルポ。類書のない試みで、グルメ本としても外交本としても楽しめる。フランスでたまたま見つけた本だが、早くも2011年のマイベスト本3にノミネー…
海外法人の精神保健対策の第一人者として知られるパリ在住の精神科医・太田氏が、パリの地で精神的に不安定な状態となる人々の一群「パリ症候群」について記した本。フランス在留者の間で同氏はかなり有名人のようで、パリ日本人会のニュースレターにも同氏…
駐フランス公使(当時)の山田氏が、当時のアメリカ一極の世界において自主独立を貫いていたフランス外交について分析した新書。本書の執筆は2005年。政権の顔ぶれが変化した現在においても同国外交の基軸はほぼ変化しておらず、本書から学べることは多い。 …
なぜか今になって靖国神社についての本を読んだりしている。小泉政権以降の首相が参拝しなくなって世間をにぎわすことはあまりなくなったが、問題が人の眼に触れなくなっただけで、靖国神社の問題の本質は今も変わらない。 高橋氏は本書で「感情の問題」「歴…