Foomin Paradise (読書ブログ)

経済や歴史、フィクションを中心に読んでいます。500冊までもう少し。

2009-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ワリス・ディリー 『Desert Flower』

FGM(女性器切除)の廃絶に向けた運動を続けている元スーパー・モデル、ワリス・ディリー氏の自伝。事実は小説より奇なり。日本人には絶対に書けない文章です。初めて手に取ったのはアジアを旅行中の学生時代、タイの本屋で。当時は英語の文章を読むのが今よ…

カレル・ヴァン・ウォルフレン 『日本/権力構造の謎』

社会人になってから、「学生時代にこそ読んでおけばよかった」と思わされる本に出会うことが、しばしばあります。この本もそのうちの一つ。ある特定の集団の社会や政治について議論するとき、えてして外部者のほうが本質を突く主張を展開するもの。文庫本裏…

ウィリアム・イースタリー 『エコノミスト 南の貧困と闘う』

元世界銀行エコノミストのニューヨーク大学教授、イースタリー氏が従来の開発経済学の理論と欧米の開発援助手法の限界について記した本。彼の主張は明快で、「人はインセンティブに反応する」という人間の本性・経済学の基本原理を活かすような開発政策を展…

伊勢崎 賢治 『武装解除 紛争屋が見た世界』

シエラレオネやアフガニスタンで兵士の武装解除オペレーションを指揮した経験を持つ自称「紛争屋」伊勢崎氏が、自身の経験や、紛争介入・復興支援・開発協力に対する考えをまとめた新書。近年の紛争後地域でのオペレーションで重責を担った当事者による言葉…

ジャン=ピエール・ボリス 『コーヒー、カカオ、コメ、綿花、コショウの暗黒物語』

われわれが普段何気なく口にするコーヒーやチョコレート。その原料となるコーヒー豆やカカオ豆がどのように生産・取引されているのか。グローバリゼーションの陰で生産者がどのような苦痛を被ってきたのか。利益が一部の多国籍企業や投資ファンドに集中する…