Foomin Paradise (読書ブログ)

経済や歴史、フィクションを中心に読んでいます。500冊までもう少し。

2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧

赤松 明彦 『楼蘭王国 ロプ・ノール湖畔の四千年』

歴史学者の赤松氏による、楼蘭に関する最新の研究成果を紹介する新書。 地名としての「楼蘭」は、ロプ・ノール湖の西、タリム盆地の東の入り口に位置したオアシス都市とその地域一帯のことを指す。紀元前2世紀には「楼蘭王国」の名が『史記』に登場する。同…

西堀 榮三郎 『技士道十五ヶ条 ものづくりを極める術』

多彩な経歴で知られた研究者・技術者・登山家の、西堀氏による技術論・経営論。 恥ずかしながら本書を読むまで、西堀氏が日本における品質管理手法の第一人者だとはついぞ知らなかった。分業と監督に重点を置くアメリカ流のテーラー・システムは労働者を「物…

蓮池 透 『奪還 引き裂かれた二十四年』

「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会」の元副代表・蓮池透氏が、実弟の拉致被害者・薫氏の拉致から帰国までの24年間にわたる苦闘を綴った手記。 本書によれば、警察庁や外務省は各失踪事案が発生した直後から北朝鮮による拉致を確信していたようだが、外交事…

ウォルター・アイザックソン 『スティーブ・ジョブズ』

アップル社創業者で前CEO、スティーブ・ジョブズ氏を描いた伝記。著者はアインシュタインやキッシンジャーの伝記で知られるアイザックソン氏。 本書は、ジョブズ氏の生涯を、同氏からの依頼の下、本人を含む100人以上を超える関係者への聞き取りを通じて、内…

アラン・グリーンスパン 『波乱の時代』

1987年から2006年まで史上最多の5期に渡ってFRB議長を努めたグリーンスパン氏の回顧録。上巻は、グリーンスパン氏の生い立ちからFRB議長を5期務めるまでの文字通りの回顧録であり、下巻は、こうした経験をもとに国際経済上や主要課題や今後の見通しに対する…

NHK取材班 『マネー資本主義 暴走から崩壊への真相』

同名の「NHKスペシャル」(2009年)で放映された内容を、取材の経緯や関係者インタビューの詳細を含める形で書籍化したもの。 ①金融危機の主役となった投資銀行の関係者、②「超金余り」を演出した政策立案者、③ハイリスク商品に手を出した機関投資家、④証券…

ディビッド・スティルマン、ロニ・ゴードン 『The Ultimate French Review and Practice』

米国において一般的に用いられている仏語文法の教材。昨年末から少しずつ進めていたが、この週末にようやく最後までたどり着いた。 B5判の350ページ強に、仏文法の解説と付随する練習問題(例えば接続法だけで約500問)がびっしり詰まって、かなりやり応えが…

照屋 華子、岡田 恵子 『ロジカル・シンキング 論理的な思考と構成のスキル』

マッキンゼー社でエディティングに携わる照屋氏、岡田氏が、論理的なコミュニケーションの手法についてまとめた本。重版に重版を重ね、この分野では半ば古典の域に達している。 実はこの本、学生時代に一度読んだのだが、豊富な具体例で示される各業界の組織…

エド・ブラドー 『交渉のブートキャンプ 12回特訓プログラム』

米国のビジネス界で長く実務や経営に携わり、その経験を元に、「交渉術のコーチ」としてマイクロソフトやGS、IBM、国防総省など1000社以上を対象にセミナーを開催してきたブラドー氏によるノウハウ本。 一時はやった「ブートキャンプ」を引いた一見奇抜なタ…

小宮 良之 『ロスタイムに奇跡を 日本代表選手たちの真実』

スポーツライターの小宮氏による、サッカー日本代表選手たち8名を描いたルポルタージュ。「角川文庫スポーツ部」の第2弾として2011年9月発行。 取り上げられているのは岡崎、本田、長友、森本、大久保、家永、中村俊、長谷部の8選手だが、全体として200ペー…