Foomin Paradise (読書ブログ)

経済や歴史、フィクションを中心に読んでいます。500冊までもう少し。

2010-12-01から1ヶ月間の記事一覧

佐々木 俊尚 『グーグル Google 既存のビジネスを破壊する』

IT業界の報道で有名なジャーナリスト・佐々木氏によるグーグル社についての報告。これも本棚を整理していて出てきた本で、初版は2006年だが、同社のコアビジネスの概要を的確に捉えており参考になる。 163ページの図「グーグルのビジネス構造」はとても分か…

藤原 正彦 『国家の品格』

近年日本でも幅を利かせる欧米型の「論理と合理」にかえて、日本古来の「情緒(懐かしさ、もののあわれ)」や「形(武士道精神)」の価値観を取り戻すべき、と説く数学者の藤原氏による2005年発売のベストセラー。昔の本棚の整理していて出て来たもので、再…

チャールズ・R・C・シェパード 『サンゴ礁の自然誌』

サンゴ礁とサンゴを含む生態系について、サンゴ礁学(生物学と地質学がベース)からの一般向け解説。原著発行が1983年と古いが、サンゴ礁について包括的に概説した類書はあまりない。(白黒が多いのが残念だが)写真がたくさん収録されている点もお勧め。 「…

大江 正章 『地域の力―食・農・まちづくり』

ジャーナリストの大江氏による、農林業や公共交通、商店街の活性化など、全国各地の市民と自治体行政の取り組みを紹介する新書。 大江氏の主張は、冒頭の「はじめに」に集約される:「そもそも公共サービスは、行政が独占して担うものではない。また、あらゆ…

大泰司 紀之、本間 浩昭 『カラー版 知床・北方四島―流氷が育む自然遺産』

知床半島・北方四島の自然研究/取材の第一人者によって描かれた、同地域の自然と生態系についての報告。写真も多数収録されており、ページをめくっているだけで楽しい。 当方も本書に収録されている地図をまじまじと眺めて改めて認識したが、「北半球で最も…

立花 隆 『解読「地獄の黙示録」』

学生時代に「地獄の黙示録」の完全版(2002年に封切られたもの)を観て、他の分かりやすいアメリカ映画に比べて、「なんて分かりづらくて冗長な映画だろう」と思ったことを覚えている。一方で、再度観返したくなる映画はあまりないが、その分かりづらさ故か…

ジョセフ・コンラッド 『闇の奥』

あまりにも有名なイギリス文学の古典。以前から読もう読もうと思っていたものの時機を逸し、今に至ってようやく時間が取れたもの。 かの「地獄の黙示録」のモチーフになった作品ということでとても期待して読んだものの、貿易会社の出張所長として現地で原住…

斉藤 里恵 『筆談ホステス』

1歳で聴力を失いながら、筆談を駆使して銀座のホステスとして活躍する斉藤氏の自伝+コミュニケーション術。 (あまり一般化しすぎるのも良くないと思うが、)視覚や聴覚を失い特定の分野に才を発揮する方は多いと聞くが、斉藤氏もその一人のような気がする…