Foomin Paradise (読書ブログ)

経済や歴史、フィクションを中心に読んでいます。500冊までもう少し。

2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧

堀内 都喜子 『フィンランド 豊かさのメソッド』

フィンランド・ユヴァスキュラ大学院で異文化コミュニケーションを学んだフリーライター・堀内氏によるフィンランドの社会・文化・人々の暮らしを描いたエッセイ。現在はフィンランド系企業に勤め、さらにフィンランドとのつながりを濃くしているところだそ…

ポール・ポースト 『戦争の経済学』

第一次・第二次世界大戦やベトナム戦争、イラク戦争などの事例を取り上げながら、ミクロ経済学・マクロ経済学の理論を使って、兵器や軍、テロといった戦争に関する事象を分析する本。 「戦争」と「経済」、最初は嫌悪感を感じましたが、歴史を振り返ってみれ…

本山 美彦 ほか 『儲かれば、それでいいのか』

2005年1月に自分の働いていたNGO(JACSES)で主催されたシンポジウムのレコードを下敷きに、同シンポジウムのパネリストからの書き下ろし原稿を交えたエッセイ集。タイトルどおり、グローバリゼーションと貿易自由化、多国籍企業と大資本の横暴、地域経済や…

東海林 智 『貧困の現場』

毎日新聞社会部の東海林氏による書き下ろし。大手小売・飲食チェーン店長、日雇い派遣労働に従事する若年層、役所の「水際作戦」に翻弄される生活保護受給者、といった厳しい労働環境・貧困にさらされる人々を描いたルポルタージュ。 国内外の景気減速下、以…

ジャック・アタリ 『21世紀の歴史 未来の人類から見た世界』

ミッテラン元フランス大統領の補佐官を若干38歳にして務めたジャック・アタリ氏による21世紀の歴史を描写する野心的なエッセイ。原著出版は2006年ですが、昨年当選したサルコジ大統領は本書に触発されて「アタリ政策委員会」を設置、フランスの国家政策と世…

佐藤 優 『国家の崩壊』

前出の休職中外交官・佐藤氏によるソ連崩壊過程を主に理論面から分析したエッセイ。宮崎学氏がインタビュアー役となり、その質問に佐藤氏が回答していく形式です。 政治・外交の理論的な側面に加え、当時モスクワに駐在し保守派・急進派ともに深い現地人脈を…

佐藤 優 『自壊する帝国』

かつて「外務省のラスプーチン」と呼ばれた、『国家の罠』で知られる作家・佐藤氏のモスクワ時代の回顧録、新潮文庫になって先月発行されたので本屋でつい購入。 自身の専門である神学を武器にモスクワの政治エリート・高官・知識人らの人脈に入り込み、1991…