Foomin Paradise (読書ブログ)

経済や歴史、フィクションを中心に読んでいます。500冊までもう少し。

2013-06-01から1ヶ月間の記事一覧

オーギュスト・エスコフィエ 『エスコフィエ自伝 フランス料理の完成者』

近代フランス料理を確立した名料理人、オーギュスト・エスコフィエ氏の自伝。 19世紀から20世紀に至る激動のフランスにあって、今日のフランス料理の基礎を形作るさまざまなレシピを考案したほか、フランス料理の興隆につとめ、英国王や独皇帝からも愛された…

ジョエル・ロブション 『ロブション自伝』

現代フランス料理の旗手、史上最短でミシュラン三ツ星に輝いたジョエル・ロブション氏の自伝。 1980年以降のフランス料理は、ヌーベル・キュイジーヌの後を受け、素材の味を活かしながらも、古典への回帰と最新の調理技術を特徴とした、いわゆる「キュイジー…

河辺 一郎 『国連と日本』

国連問題と日本外交を研究してきた愛知大学の河辺氏による、主に国連での投票活動実績から、日本の国連外交を批判的に分析した新書。 1994年発行という本書の発行時期を差し引いて捉える必要はあるが、河辺氏によれば、国連における日本の投票活動から見えて…

明石 康 『国際連合 軌跡と展望』

元国連事務次長の明石氏が、国連の歴史や機構、活動について分かりやすく解説した新書。 何度も改訂が重ねられているロングセラーとあって、国連を知るための基礎知識がまんべんなく網羅されており、読みやすい。それはそれで残念な部分でもあるが、明石氏個…

最上 敏樹 『国連とアメリカ』

ロングセラー『人道的介入』で知られる最上氏が、国連とアメリカの関係を国際連盟創設期までさかのぼり、両者の相克、今後の展望をまとめた新書。 最上氏の問題意識は、ブッシュ政権下のアメリカの国連への敵対的な姿勢、より概念的に言えば「帝国」と「多国…

最上 敏樹 『人道的介入 正義の武力行使はあるか』

国際法と国際機構論を専門とする最上氏が、人道的理由をもって個別国家が武力行使を行う「人道的介入」について、過去の経緯や、現状の論点についてまとめた新書。 個別国家が人道上の理由によって独断で(当事国の同意なしに)他国に軍事介入した事例は、そ…

イマキュレー・イリバギザ 『生かされて。』

ルワンダのジェノサイドを、隣人のトイレで100日間に隠れ生き延びた、ツチ族の少女による手記。 イリバギザ氏は、ルワンダ西部のムタバ村で、地元のツチ族有力者の元に生まれ育ち、1994年のジェノサイドを学生時代に迎えた。虐殺勃発後、兄の機転により、近…

レヴェリアン・ルラングァ 『ルワンダ大虐殺 世界で一番悲しい光景を見た青年の手記』

1994年のルワンダのジェノサイドで、家族全員を殺され、自身も瀕死の重傷を負って生き延びた青年による、自身の半生を描いた手記。 ルラングァ氏は、首都キガリの南方・ムギナの丘で生まれ育ち、15歳の時にジェノサイドに遭遇した。家族親戚とともに小屋の中…