Foomin Paradise (読書ブログ)

経済や歴史、フィクションを中心に読んでいます。500冊までもう少し。

2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧

大村 はま 『新編 教えるということ』

新潮社の雑誌「フォーサイト」の書評コーナーで推薦されていてアマゾンで思わず買ってしまったシリーズその1。 教師って、世界で一番難しい職業だと思う。これから社会に巣立つ子どもや学生を、同じいちどの時間に30人から40人、まとめて相手に育て上げ…

城 繁幸 『3年で辞めた若者はどこに行ったのか -アウトサイダーの時代-』

富士通で導入された成果主義が瓦解する過程を同人事部内部からつぶさに記したノンフィクション『内側から見た富士通「成果主義」の崩壊』(2004年)、そしてベストセラー『若者はなぜ3年で辞めるのか』(2006年)の著者、城さんの新著。自分はどちらも読ん…

森 絵都 『風に舞い上がるビニールシート』

直木賞作家・森さんの短編集。UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の東京事務所を舞台にした小説が入っているので、それを目当てに読んでみました。他の5編をあわせて、全6編。 お目当てのUNHCRの編は、本のタイトルにもなっている「風に舞い上が…

大前 研一 『下克上の時代を生き抜く 即戦力の磨き方』

大前さんの本は、わりによくチェックしています。新しいアイデアを得るというよりは、どちらかというと自己啓発というか、自分を発奮させるために。現状に甘えずに、「もうちょっと自分がんばれるのでは?」と思うときに背中をぽんっと押してくれる。また、…

横山 秀夫 『クライマーズ・ハイ』

ふだんはあまり小説は読まないのですが、まわりの人たち(友達とか)の評判があまりにも良かったので、ついつい買ってしまいました。横山さんの小説は概して評判が良いらしいですが、そのなかでもこの本は傑作との由。 舞台は架空の地方新聞社、北関東新聞の…

堤 未果 『ルポ 貧困大国アメリカ』

久々に密度の濃い新書。定価700円以上の価値があると思います。 80年代のレーガン政権以降、特に9.11以降にアメリカが転げ落ちた格差社会の実像が、著者の念密な取材やインタビュー結果にもとづいて、ビビッドに描き出されています。 医療保険や高等教育への…

山田 耕平 『自分に何ができるのか? 答えは現場にあるんだ』

TBS「ブロードキャスター」でも紹介された、業界の有名人・山田耕平氏が、マラウィでの青年海外協力隊時代の経験を、親しみやすい文章でつづった単行本。「ブロードキャスター」の留さんこと福留功男キャスターは、「自分は何をしたいのか分からない、そんな…

ジャン-クリストフ・ヴィクトルほか 『地図で読む世界情勢』

原著は『Le Dessous des Cartes.Atlas geopolitique(地図の下にあるもの、地政学の地図)』。フランス衛生放送テレビ局の番組から派生したいわゆる「地図本」で、2005年の出版後フランスで大好評を博し、2007年に邦訳版が出版された。 二部構成で、第一部…

熊倉 修一 『日本銀行のプルーデンス政策と金融機関経営』

金融庁が実施する「検査」と日銀が実施する「考査」、どちらも国内の金融機関を対象として実施される金融検査の類ですが、その違いを明確に指摘できる人は、業界人でもいがいに少ないのではないでしょうか? (知らなくてもじゅうぶん生活はできますが・・・…

草野 厚 『日本はなぜ地球の裏側まで援助するのか』

タイトルに釣られてついつい買ってしまいました。新書のネーミングって大事ですね~ 草野さんは、日本戦後外交や政策過程論が本職の政治学者。最近はODAがらみの著書も多く、開発援助業界に関する力学についてはかなりお詳しい方。と思われます。自分はお会…

尾田 栄一郎 『ONE PIECE』

突然ですが、自分は漫画っ子です。小学生のときは漫画家になりたかったし、その夢も潰えた?今でもマンガは本当によく読みます。単なるストレス解消のときが多いですが 笑、日常では体験できないマンガの世界観に、想像力を刺激されるときも良くあります。 …

宇山 智彦 編著 『中央アジアを知るための60章』

今の仕事で何かと関わることの多い中央アジアですが、恥ずかしながら、最近に至るまで「あまり良く知らない」地域のひとつでした。さすがにまずいと思い、入門書として購入したのがこの一冊。同地域の社会や文化、政治、経済について、各国ごとに、ときに横…

勝間 和代 『お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践』

公認会計士、経営コンサルタント、証券アナリストといった業種を歴任、この手の類のトピックを噛み砕いて本にさせるとたちまちベストセラー、いまや飛ぶ鳥を落とす勢いの勝間さんの新著。預金や生保といった従来典型型の資産運用ではなく、投信や株式、債券…