Foomin Paradise (読書ブログ)

経済や歴史、フィクションを中心に読んでいます。500冊までもう少し。

2010-11-01から1ヶ月間の記事一覧

朽木 ゆり子 『マティーニを探偵する』

「カクテルの王様」と呼ばれるマティーニ(http://apl.suntory.co.jp/wnb/cocktail/recipe/martini/index.html )。その起源や変遷、アメリカ文化での位置づけを丁寧に追ったのが本書。 マティーニじたいはジンとベルモット(フレーバーワインの一種)を混ぜ…

ジャック・マイヨール 『イルカと、海に環る日』

映画『グラン・ブルー』のモデルとしてあまりにも有名なフリーダイビング界の巨人・マイヨール氏(http://www.jacques-mayol.net/index.html )の自伝的エッセイ。同氏の潜水シーンを収めた貴重な写真も多数収録されている。 同氏は、潜水記録を次々に塗り替…

マーシャ・ガッセン 『完全なる証明 100万ドルを拒否した天才数学者』

100万ドルの賞金が掛けられた難問・ポアンカレ予想を解き世界中の注目を集めながら、フィールズ賞の受賞を拒否、世間との交流を断ったユダヤ人数学者・ペレルマン氏の半生を追ったルポルタージュ。同氏は一切メディアからの取材に応じずその素性は謎に包まれ…

スティーヴン・ホーキング 『ホーキング、未来を語る』

ブラックホールの特異点定理や蒸発理論で知られる理論物理学者・ホーキング氏による宇宙研究の解説書。ベストセラー『ホーキング、宇宙を語る』の続編にあたる。CGを利用した図表や平易な解説が多く、前著に比べても読みやすい。9年前に発行された本ではある…

谷口 義明 『カラー版 宇宙を読む』

天文学者の谷口氏が、天文学の超入門書として、天体や観測施設のカラー写真を添えて執筆したのが本書。主な天体についての基礎知識、天文学に欠かせないさまざまな電磁波、星や宇宙の歴史についての解説など、中高生でも十分理解できる平易な内容。豊富なカ…

村山 斉 『宇宙は何でできているのか 素粒子物理学で解く宇宙の謎』

東大数物連携宇宙研究機構(http://www.ipmu.jp/ja )の機構長・村山氏による、素粒子物理学と宇宙研究の最先端を紹介する新書。好評というので買ってみたが、とにかく面白い。2010年に読んだ本の中で一番面白いかもしれない。 当方は高校で物理を習わなかっ…

ヴィジャイ・マハジャン 『アフリカ 動き出す9億人市場』

経営学者のマハジャン氏が、消費市場としてのアフリカ大陸の現状と展望についてまとめた本。 アフリカ大陸全体を一つの国とみなせば、その経済規模(GDP総計)はインドを超えてカナダやイタリアに迫る。とくに、爆発的に増えつつある「セグメント2(推定約3…

斎藤 貴男 『経済学は人間を幸せにできるのか』

小泉改革批判で知られるジャーナリストの斎藤氏が、経済と経済学の課題について、中谷巌、佐和隆光、八代尚弘、井村喜代子、伊藤隆敏、金子勝の各氏にインタビューした結果をまとめた本。各氏の思想的背景や経済の実際問題についての率直な意見が語られてい…

山本 敏晴 『世界で一番いのちの短い国 シエラレオネの国境なき医師団』

MSF(国境なき医師団)で活躍され、近年は自ら立ち上げたNGO「宇宙船地球号」(http://www.ets-org.jp/ )で活動する山本敏晴氏による、シエラレオネでのMSF派遣経験(2001年~2002年)をつづった本。 同氏は国際協力についての多数の本を出版しておられるが…