R・A・ハイフェッツ、M・リンスキー 『最前線のリーダーシップ』
ハーバード大学院ケネディスクールの人気教授が、リーダーシップの実践技術について分析した教科書を当時の日本の留学生が翻訳した本。元大臣の竹中平蔵先生が監訳。
翻訳者のなかに自分の会社出身の方が居り(いま経営コンサルタント)、その方と知り合いの先輩から勧められて購入。
翻訳者のなかに自分の会社出身の方が居り(いま経営コンサルタント)、その方と知り合いの先輩から勧められて購入。
この本の構成の面白いところは、まず序章において、リーダシップの発揮を「危険な生き方」と言い切っていること。そのリスクと対処法、困難な状況における心の活力の持ち方が、そのまま本書の章立てになっています。
第1部:リーダーシップには危険がいっぱい
第1章:危険の本質とは(既存の組織や人が持つ既得権益や習慣の喪失)
第2章:迫りくる4つのリスク(脇に追いやられる、注意をそらされる、個人攻撃される、誘惑される)
第1章:危険の本質とは(既存の組織や人が持つ既得権益や習慣の喪失)
第2章:迫りくる4つのリスク(脇に追いやられる、注意をそらされる、個人攻撃される、誘惑される)
第2部:リーダーシップを発揮しながら生き延びる5つの方法
第3章:全体像をつかむ(自分と自分の行動の結果を「バルコニー席」から眺める)
第4章:政治的に考える(パートナーは絶対に必要、反対者とも距離を置かない、Etc.)
第5章:衝突を指揮する(あくまで「指揮」。熱気を調整する、適応を促環境を確保する、Etc)
第6章:当事者に作業を投げ返す(作業を自分の肩から下ろし、介入は短くシンプルにまとめる)
第7章:攻撃を受けても踏みとどまる(問題を「熟させる」ことも重要)
第3章:全体像をつかむ(自分と自分の行動の結果を「バルコニー席」から眺める)
第4章:政治的に考える(パートナーは絶対に必要、反対者とも距離を置かない、Etc.)
第5章:衝突を指揮する(あくまで「指揮」。熱気を調整する、適応を促環境を確保する、Etc)
第6章:当事者に作業を投げ返す(作業を自分の肩から下ろし、介入は短くシンプルにまとめる)
第7章:攻撃を受けても踏みとどまる(問題を「熟させる」ことも重要)
第3部:リーダーシップの原点、心を見つめる
第8章:渇望をコントロールする(自身のもろさを見つめなおし、支えを持つ)
弟9章:自分自身をつなぎとめる(役割と自己を区別する、聖域を確保する、Etc.)
弟10章:原動力を把握する(「なぜリードするのか」⇒他人との絆への渇望。「数値化」や「形式」は重要ではない)
弟11章:神聖な心を保つ(無邪気さ、好奇心、哀れみ)
第8章:渇望をコントロールする(自身のもろさを見つめなおし、支えを持つ)
弟9章:自分自身をつなぎとめる(役割と自己を区別する、聖域を確保する、Etc.)
弟10章:原動力を把握する(「なぜリードするのか」⇒他人との絆への渇望。「数値化」や「形式」は重要ではない)
弟11章:神聖な心を保つ(無邪気さ、好奇心、哀れみ)
評判どおり、とても中身の濃い内容でした。とりわけ弟3部「心を見つめる」が、日常生活すべての場面において敷衍可能な、人生論ともいうべき内容になっています。
またこの本のもう一つの魅力的なところは、具体例が豊富なこと。モニカ・ルインスキの誘惑に勝てなかったビル・クリントンから、「役割」と「自己」を混同したがゆえに自らの暗殺を許したイツハク・ラビン、事業に没頭するあまり家族との時間を犠牲にし「世界を手に入れるかわりに自分を見失いかけた」著者自身の経験にいたるまで、読んでいて飽きない挿話がふんだんに盛り込まれています。