Foomin Paradise (読書ブログ)

経済や歴史、フィクションを中心に読んでいます。500冊までもう少し。

歴史

大木 毅 『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』

戦史・軍事史事著述家の大木氏が、最新の史料に基づいて第二次大戦中の独ソ戦を解説した新書。 独ソ戦は、スターリンの錯誤、ヒトラーとドイツ軍の楽観により始まった。当初ドイツの電撃戦は成功に見えたが、ソ連軍の抵抗と補給路の延伸より、ドイツ軍は徐々…

ニーアル・ファーガソン 『憎悪の世紀 なぜ20世紀は世界的殺戮の場となったのか』

『マネーの進化史』で知られるハーバード大学の歴史学者・ファーガソン氏が、「憎悪」をキーワードとして20世紀の戦争・紛争・暴力の歴史を描いた本。 ファーガソン氏は、20世紀、特に1940年代の初期に特定の地域(中部・東部ヨーロッパ、満州や韓国)で集中…

ブラッドレー・マーティン 『北朝鮮「偉大な愛」の幻』

米国人ジャーナリストのマーティン氏が、文献調査や現地取材、亡命者からの聞き取りによって、北朝鮮の内実を解き明かす本。 時系列でいうと、金日成の生い立ちからから建国、金正日への権限委譲、金正日によって軍事独裁国家になるまでの北朝鮮を描く。執筆…

ユヴァル・ノア・ハラリ 『サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福』

歴史学者のハラリ氏が、現生人類ホモ・サピエンスの誕生から現代までを描いた通史。 本書によれば、20万年前に東アフリカで生まれたホモ・サピエンスは、7万年前の認知革命により決定的な優位をもち、1万3000年前までにネアンデルタール人など他のヒト属を…