Foomin Paradise (読書ブログ)

経済や歴史、フィクションを中心に読んでいます。500冊までもう少し。

藤原 和博 『自分「プレゼン」術』

 明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いします!
諸般の事情で昨年12月からフランスに住んでおり 笑、今年はフランス絡みの投稿が増えるかもしれません。
 
 さて、この本も学生時代の本棚を整理していて出てきたもの。元リクルート・杉並区和田中学校長の藤原氏によるプレゼンテーション術。印象的な名刺の作り方、人と会うときのマナー、共感を呼ぶプレゼンテーションの方法、自分のプラットフォーム/情報発信ツールをもつことの大切さ。学生時代にこの本を読んで、たくさんのことを教えてもらった。

 名刺については、学生時代はデザインに凝って自分ならではのものを作っていたが、社会人になってからは面倒くさくてついつい会社で配られるものを使ってしまっている。自分のブログのURLやプライベートの情報を入れたユニーク名刺、久々に作ってみようかと思う。

 あとは、今の仕事の関係で、外国人の接待方法についてのパートも改めて参考になった。ある程度日本慣れしている方なら、「ひとつの方法は、たとえば、もうもうと煙がたってる焼き鳥屋のような安い店に連れて行く。日本酒もあればドブロクもといったふうに、一通り日本の酒が飲めるような店がいい」「もうひとつの方法は、どんなにせまい家だったとしても、とにかく家に連れてくること。欧米の人にとっては、家に招かれて奥さんが出てきて、一緒にご飯を食べるってことは最高のもてなしです。」。当方の前部署の上司がこういうことに慣れていたのであまり意識したことがなかったが、ありきたりの和食料理店に連れて行かれるよりも、確かにこうした接待のほうがインパクトがありそう。

 その他、印象に残った箇所:「(プレゼンテーションとは)他人の抱く先入観から自由になり、新たに想いを共有できる人々とあなたのキャラクターとを結びつけるための技術。」「一つには、小手先のプレゼン技術よりあなた固有のキャラクターで、第一印象を演出すること。二つには、弱みを素直に出してそれを強みとすること。三つには、デジタル技術も含めて、あまり大げさな手段に頼らないことです。手段に溺れると、せっかくのあなたのキャラクターが、殺されてしまう。」小手先のプレゼン技術だけ習熟しても意味がなく、プレゼンターに情熱がこもっていなければプレゼンの威力は半減。肝に銘じたい。

(2000年、ちくま新書

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/F/Foomin/20190829/20190829194737.jpg