Foomin Paradise (読書ブログ)

経済や歴史、フィクションを中心に読んでいます。500冊までもう少し。

池田 千恵 『「朝4時起き」で、すべてがうまく回りだす!』

 これも本屋のビジネス本コーナーでぱっと目に入った本。やっぱり本のタイトル・装丁は大事 笑。

 「早起きが大事」と言っている本は数あれど、「4時に起きるべし」とまで言っている本はなかなかない。確かに、その時間に起きられれば、出社までたっぷり自分の勉強をする時間が取れるし、出社してからも余裕を持って一日の業務計画を立てられる。いい事尽くめであることは間違いない。池田氏はこれを「朝4時起き最強スパイラル」と呼んでいる。池田氏自身も、社会人当初は自称「ダメOL」だったのが、朝4時起きの徹底によって克服、仕事に趣味に、現在は実に有益なかたちで時間を使っておられる。

 とはいえ、自分の場合、4時起きはとっても難しい。朝4時に起きようと思ったら、翌日ベストコンディションに持って行くためには7時間半の睡眠が必要なので、遅くとも前日の8時半には床についておきたい。が、たいがい無理である。どうしようもない残業、付き合いの飲み会。平日の夜は、よほどがんばらない限り、家にたどり着くのは10時半がせいいっぱい。風呂に入ってプライベートのメールチェックなどしていたら、あっという間に時計の針は12時を回る。ふうむ。
 ただ、4時起きが難しいとしても、早起きすることじたいの効能は確実にある。たとえば、12時に寝て、朝起きるのが7時半。余裕を持って朝食をとり、新聞に目を通し、一日の業務計画を頭の中でシミュレーションしてから職場のデスクに向かうだけでも、一日の作業効率はだいぶ上がるはず。結果、残業も減り、早く家に帰ることができ、趣味の料理や読書にあてる時間を作ることができ、メンタル的にも良いサイクルが生まれるはず。

 問題は、いかに「早く寝る」ためのモチベーションを作るか。最近の自分は、「(ひと手間かけて)おいしい朝食を食べられる」「すっきりした気分で翌日の仕事に自信を持って臨める」といった翌日のハッピーな自分を妄想して、インターネットサーフィンの時間を早めに切り上げて、いそいそと床につくことにしている。残業がおして帰宅が遅くなったときは、潔く翌日の早起きをあきらめることも大事だと思うようにしている。「毎日早起きしなきゃ」という強迫観念じたいが、ストレスにつながる。一週間・一ヶ月の長いスパンで見て、結果として早起きしている日が多ければそれで良し、というふうに考えるのが吉と思う。

 (マガジンハウス、2009年発行)



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