帚木 蓬生 『アフリカの瞳』
職場の異動でドタバタし、ずいぶん長いことご無沙汰してしまいました。読んだままこちらに記事をアップしていない本がたくさんあります・・・徐々に更新していきます。
さて、南アフリカ共和国のエイズ渦を題材に、日本人医師・作田が、政府が喧伝する国産抗HIV薬の欺瞞と米企業の新抗HIV薬の違法治験の実態を暴いていく様子を描いたフィクション。本作品が発表された2004年は、当時のムガベ・南ア大統領がHIV対策での無策ぶりを露呈していた真っ最中。
作品のテーマは、帯にあるとおりエイズ/HIV。主人公の作田は、アパルトヘイト時代に南アに住み着き市民病院で働く外科医。その傍ら、知人が経営するダウンタウンの診療所でも不定期に勤務。妻のパメラはソーシャルワーカーで、貧困と暴力のなかでたくましく生き抜くタウンの女性たちのリーダー的存在。ふとした出来事をきっかけに、作田とパメラは、国産抗HIV薬の効果に疑問を抱き、タウンの女性たちとともに投薬後の患者の事後調査に乗り出す。一方、米国の大手製薬企業が行う治験の副作用によって死んだと見られる症例が散見され始める。家族の誘拐という困難に遭いつつも、作田は調査をすすめ、学会でその結果を発表する。
作品のテーマは、帯にあるとおりエイズ/HIV。主人公の作田は、アパルトヘイト時代に南アに住み着き市民病院で働く外科医。その傍ら、知人が経営するダウンタウンの診療所でも不定期に勤務。妻のパメラはソーシャルワーカーで、貧困と暴力のなかでたくましく生き抜くタウンの女性たちのリーダー的存在。ふとした出来事をきっかけに、作田とパメラは、国産抗HIV薬の効果に疑問を抱き、タウンの女性たちとともに投薬後の患者の事後調査に乗り出す。一方、米国の大手製薬企業が行う治験の副作用によって死んだと見られる症例が散見され始める。家族の誘拐という困難に遭いつつも、作田は調査をすすめ、学会でその結果を発表する。
つい先日(7月20日)、ニューヨーク・タイムズに「男子の割礼が南アのエイズ対策を加速させる」旨の記事が掲載されました↓
http://www.nytimes.com/2009/07/20/world/africa/20circumcision.html
ボツワナやケニアのように、政治の意思さえあれば、南アもエイズ渦から抜け出せるはず。
http://www.nytimes.com/2009/07/20/world/africa/20circumcision.html
ボツワナやケニアのように、政治の意思さえあれば、南アもエイズ渦から抜け出せるはず。
(2004年、講談社)